ペ・ヨンジュン『韓国の美をたどる旅』出版イベント開催!

9月30日、東京ドームで“2010~2012年韓国訪問の年”記念『韓国の美をたどる旅』出版イベントpresented by 日刊スポーツが開催され、ペ・ヨンジュン自ら著書について語り、「2010~2012年韓国訪問の年」を宣言しました。 

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「最初は名所を訪ねたり、おいしい物を紹介しようと思っていたのですが、韓国の文化を紹介し、理解を深めていただきたいと思うようになったのです」というペ・ヨンジョンは、本の執筆にあたって1年の歳月をかけ、陶芸、染物、漆工芸、キムチや酒造り、茶道などにチャレンジ、その道の大家に師事したそうで、この日のイベントにも2人の先生が出版のお祝いに駆けつけました。


まずは漆芸家のチョン・ヨンボク氏。岩手県盛岡市の岩山漆芸美術館の館長で、来日して22年。韓国伝統の漆芸を伝えておられ、以前から漆工芸に興味を持っていたというペ・ヨンジュンがある日、チョン・ヨンボク氏の記事を目にして運命的なものを感じ、ぜひ技術を学びたいと連絡し、交流が始まったそうです。チョン・ヨンボク氏はヨンジュンに関して「欠点を見つけるのがむずかしい」と絶賛し、こんな話を。
 

「ペ・ヨンジュンさんが韓国と日本の距離を近づけてくれた人気俳優だというのは知っていたのですが、僕は男だから、正直特にファンというわけではなかった(笑)。でも、はじめて彼からメールをいただいて、心のこもった文章を読んだ途端、熱烈な家族になりました。弟子としてもパーフェクト。しいて欠点を挙げるとすれば、何でも完璧にやろうとせず、もう少し楽に生きてほしいということぐらいですね」


漆といえば、中にはかぶれてしまう人もいますが、「俳優としてカメラの前に立つヨンジュンさんは不安ではなかったですか?」と司会の宮本隆二さん、キム・テイさんに聞かれると、凛とした表情で「先生が手袋をつけてらっしゃらないのに、僕がはめるわけにはいきません」と話したヨンジュン。「漆芸を学んだのは冬。冬の岩手県はとても寒かったですが、冷たさが精神と心を澄ませ、心を温かくしてくれました。また寒いときに岩山にお邪魔したいですね」と続けると、ヨンジュンが父のように感じたというチョン・ヨンボク氏は「あなたは東洋の誇り。我々家族の誇り。どうかいつも元気な姿を見せてください」と言葉をかけ、会場から賛同の拍手が起こりました。


次に登場したのは韓服デザイナーでボジャギアーティスト、韓国ライフスタイリストでもあるイ・ヒョジェ女史。ペ・ヨンジュンはイ・ヒョジェ女史のもとでキムチ作りに挑戦、作り方をマスターするため、先生のところで指導を受けた後、自宅に戻って1人で復習していたとのこと「キムチの臭いがしみついて、主婦になった気持ちでした」と笑ったヨンジュン。韓国では男性がキムチを作ることは滅多にないそうですが、イ・ヒョジェ女史は「アジア最高のスターなのに、キムチの汁が飛ぶのも気にしない。何でもおいしそうに召し上がってくださるので、料理人としてかわいくて仕方なかったです」と相好を崩しました。キムチ作りの感想を聞かれたヨンジュンは「母の心を感じ、母に感謝する気持ちになりました。完成したキムチを友人や後輩におすそ分けしたら、とても喜んでくれました。何人かで一緒に作ると、お祭りのようでとても楽しいので、これからは毎年キムチ作りをしたいですね」。このあと韓国風の風呂敷「ポジャギ」のアーティストでもあるイ・ヒョジェ女史がペ・ヨンジュンの肩を借りて数ヵ所結ぶだけでバッグを完成、究極のエコバッグに会場も興味津々という感じでした。


ここで、韓国観光公社のイ・チャム社長が登場、「2010~2012年韓国訪問の年」に開催されるイベントや企画を説明、クォン・チョルヒョン駐日韓国大使も登壇され、韓国往復航空券+陶磁器作りなどの体験ができる文化キャンプ参加券をセットで2名、航空券と参加券がそれぞれペアで贈られるペアセットの当選者2名を選ぶ抽選会が行われました。最後は広報大使を務めるペ・ヨンジュンも加わって「2010~2012年“韓国訪問の年”に皆様をご招待いたします!」との宣言式が執り行われました。 

 
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本のタイトル『韓国の美をたどる旅』にちなみ、韓国の伝統舞踊や楽器演奏、ポジャギショーなど、民族色豊かなパフォーマンスもふんだんに披露されたイベントでしたが、最後を飾るのはやはりペ・ヨンジュンしかいません。郵便ポストとベンチのセットと共に登場したヨンジュン。手にペンとカードを持っています。カメラが手元をアップにすると、なんと日本語ですらすらと文字を書き始めました。下書きも何もなく、このイベントのために覚えた日本語の文章をすらすらと美しい文字で綴っていきます。その全文をご紹介しましょう。改行位置も句読点も、そのままにしてあります。
 

長い旅を終え、戻って参りました。
良いものを見て、聞いて、食べている時
家族の皆様がまず先に思い浮かびました。
これからも家族の皆様と同じ夢を見て
行きたいと思います。
                 2009.9.30
                 배용준 
 

すべて書き終えると、そっとポストに投函。さらに今度は「高いところに座るより共に歩こう、そのほうがいい……」と旅を終えた今の気持ちにピッタリだという文章を日本語で朗読。「……あなたが世界の涙になるのなら、私も喜んでその一粒になろう。カムサハムニダ」と締めくくりました。
 

司会の宮本隆二さん、キム・テイさんが2人で会場の皆さんとサプライズの打ち合わせに現れます。入場の際に配られた「ポジャギ」で袋を作り、それを一斉に振ろうというもの。奈落からペ・ヨンジュンが登場すると、皆さんは練習どおりシーンと静まり返って迎えます。歓声を予想していたヨンジュンは怪訝な顔。「せーの!」という宮本さんの合図で一斉に赤・青・黄色・白のポジャギを振ります。驚いたヨンジュンは、しばし唖然。そして、感動の表情に変わりました。「舞台の上から見るとポジャギが小さな花のように見えます。家族の皆様、花畑に招待してくださってありがとうございます」とお礼の言葉を伝えます。サプライズのお返しに、サインと当選者の名前をヨンジュン自ら認めた『韓国の美をたどる旅』10冊がプレゼントされることになり、抽選会が行われました。


ここでペ・ヨンジュンから感謝の気持ちが述べられました。
「本を書くとのははじめてでしたが、これほど大変なことだとは思っていませんでした。つらい気持ちになるたびに、家族の皆さんの顔を思い出して一生懸命書きました。本を書き終え、こうしてここに立てたのも、すべて家族の皆様のおかげだと思っています。この本は私1人で書いたのではなく、家族の皆様と一緒に書いた本です」 
 

ラストはペ・ヨンジュンが朝鮮通信使として、古装束に身を包んだ50人のお供を従え、御輿に乗って登場、スタンド席に沿ってアリーナの外周をゆっくり、ゆっくり進んでいきます。この日の来場者は45,813人、その1人1人に「いらしてくださってありがとうございます」と話しかけるように会場を見渡すペ・ヨンジュン。「とても幸せです。実は体調がよくなかったのですが、皆様と目を合わせると元気になりました」と、思わず涙ぐむ様子も見られました。

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「私は今日から新しい夢に向かって歩き出します。また家族の皆様とお会いできるのを楽しみにしています。いつもありがとうございます。愛してます」という言葉とともにステージを去っていったペ・ヨンジュン。イベント中、とうとう一度も「ファン」という言葉を使わず、最後まで「家族」と呼びかけていたのが印象的でした。



 『韓国の美をたどる旅』
著者: ペ・ヨンジュン (翻訳: 根本理恵)
定価: 2835円
発行元:株式会社キーイースト、株式会社デジタルアドベンチャー
発売元:日刊スポーツ新聞社、株式会社日刊スポーツ出版社
発売日:2009年9月28日(月) 
 

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