東京国際映画祭提携企画で、日中両国の相互理解および映画・観光の経済相乗効果の促進を目的とした【東京・中国映画週間】も5回目を迎え、今年も東京都写真美術館で中国映画9作品を上映するのをメインに、東京中国文化センターで『第1回 日中映画と都市の魅力』と題したシンポジウムや展示など、多彩なイベントが企画されました。開幕を迎えた10月24日には、銀座のTOHOシネマズ日劇1で多数のゲストと関係者、満員の観客を迎えてオープニングセレモニーが、25日にはグランドプリンス赤坂でレセプションパーティーが行われました。
オープニングセレモニーでは、中国政府、東京国際映画祭関係者の挨拶の後、2010東京・中国映画週間訪日団団長ジャン・ピン(江平)が「中国の観客も日本の映画が好きですし、日本の皆さんも中国映画週間を通じて中国映画について理解を深めて下さっています。本日は中国の映画関係者がここに集まりご挨拶することができ、とても嬉しいです」とスピーチ、訪日団メンバーを紹介しました。
最初に紹介されたのは、オープニングセレモニーの後に上映される映画「ボディーガード&アサシンズ(原題)」の監督テディ・チャン(陳德森)と、東京都写真美術館ホールにて上映される大型歴史映画「孔子」の監督フー・メイ(胡玫)。チャン監督は「私の作品『ボディガード&アサシンズ』が開幕映画となり、光栄です」、フー監督は「映画『孔子』の精神が世界に平和をもたらすよう願っています」とそれぞれ挨拶しました。
続いて、「チベット恋物語(新康定情歌)」の出演者が登壇。台湾から参加した俳優アレック・スー(蘇有朋)、ジュ・ウェンペイ(居文沛)、プー・バージャ(蒲巴甲)、アイシンチュエルオ・チーシン(愛新覚羅・啓星)、チャン・クァンベイ(張光北)が顔を揃えました。
この映画祭に出品された「チベット恋物語」と「ラブソングの行方」、二作品で主演を務めたアレックがマイクを握ると、ひと際大きな拍手が。「この映画祭に参加でき、非常に光栄です。映画祭を通じて中日両国の理解と友情が深まることを願っています」というアレックに続き、新星プー・バージャが「コンニチハ! ワタシはプー・バージャです。アリガト!」と日本語で話し出すと、客席から驚きの声が上がりました。
チャン・クァンベイ夫人でもある女優のチェン・ウェイ(陳煒)、「流浪児を探して」の劉抒鵑(リュウ・シュウチュェン)監督と主演女優のエン・ビンイエン(顏丙燕)、チャン・ソンディ(張聰迪)と子役のシャオ・ユィン(肖韻)、さらには中国映画製作関係者も続々と紹介され、全ゲストが一堂に会すと、ステージが一段と華やかになります。
最後は「上海・日本映画週間」の日本側ゲストとして参加した常盤貴子。「以前、連続ドラマ出演を続けて疲れてしまい、本当は何がやりたいのか?と考えた時、香港映画に出たいと思ったんです。それほど私にとって中国映画とレスリー・チャン(張國榮)は憧れの存在でした。その中国映画を作り続けている皆さんとこうして同じ舞台に立つことができ、とても嬉しいです。きょう、ここにいらっしゃる皆さまは、ここに来るまで、いろいろと思うところがあったかと想像しますが、それを乗り越え、来て下さった。そのことに心から感謝いたします」とスピーチ、ジャン・ピン団長に花束を贈呈すると、団長は一旦受け取った花束を「常盤さんのほうが似合います」と常盤に再贈呈。ほほえましい光景に客席からも温かな拍手と笑い声が上がり、なごやかな雰囲気の中でセレモニーが終了しました。
翌25日に行われたレセプションパーティーにも訪日団ゲストが登場、ファンの大歓迎を受けました。また、この日は歌手・芹洋子が中国でも人気だという「四季の歌」を披露。大抽選会では、賞品として大型テレビもプレゼントされ、大いに盛り上がりました。
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