10月23日、東京・中国映画週間「チベット恋物語」の上映後、江平監督と主演のアレック・スー(蘇有朋)、ジュ・ウェンペイ(居文沛)、プー・バージャ(蒲巴甲) アイシンチュエルオ・チーシン(愛新覚羅・啓星)を含む今回の訪日団一堂が登壇し舞台挨拶を行いました。
本作品はチベットを舞台に、60年前と現代、二つの時代の若者の姿を対比させながら描いたラブロマンス。60年前に中国人民解放軍に参加してチベットを訪れた知識青年をアレック・スーが好演。チベット族のスター、プー・バージャが現代のチベット青年役として歌に踊りにと熱演しています。また漢族のジュ・ウェンペイと満州族のアイシンチュエルオ・チーシンがチベット族の女性を見事に演じました。歴史と民族、雄大な自然を背景に、切ない恋を描いた「チベット恋物語」。上映中には、客席からすすり泣く声が聞こえていました。
映画の上映後、訪日団一行は客席後方から観客の間を通って舞台へと上がりました。ヒロインのジュ・ウェンペイをエスコートして登場した江平監督は、中国電影集団副総裁でもあり、来日経験も豊富。司会もされるとのことで、ステージ進行は江平監督に任されました。
江平監督は「今日は本作品をご覧頂きましてありがとうございます。この映画は撮影地付近で公開したのみで、それ以外の場所で上映されるのは今日が初めて。今日が初の正式公開と言えます。ドウゾヨロシク」と挨拶して団員紹介をしました。
映画で解放軍がやってくるまで奴隷だったチベット族の女性を演じたジュ・ウェンペイは、映画とは打って変わって華やかなロングドレス姿で登場。大きな瞳が印象的でした。
江平監督が「台湾からやってきた有名な俳優であり、歌手でもある才能豊かな蘇有朋さんです。映画の中ではめがねをかけて老け役のようなメイクでしたが、こうして(素敵な本人が)来て下さってとてもよかったですね」とアレック・スーを紹介すると、客席から一際大きな歓声と拍手が起こりました。
もう一人の主演男優プー・バージャは「チベット族の優秀な俳優です。今回は自分と同じような人物を演じています」と江平監督から紹介されました。映画の中では「ワン・リーホン(王力宏)に似ている」と言われていましたが、本当に少し似ています。彼のネームプレートを掲げたファンが、客席から熱心に声援を送っていました。
映画の中では、チベット族の女性のように上手に馬を乗りこなしていたアイシンチュエルオ・チーシンと解放軍幹部を演じていたチャン・クァンベイ(張光北)にも大きな拍手が送られました。
最後は江平監督の音頭で本映画の主題歌「康定情歌」を大合唱となりました。主演の四人の見事な歌声に観客も大きな手拍子で応じて、楽しい舞台挨拶を終えました。