ウォンビン、キム・セロン、イ・ジョンボム監督が登壇! 『アジョシ』来日記者会見&舞台挨拶

韓国で観客630万人を動員した2010年の韓国No.1ヒット映画『アジョシ』の日本公開を目前にした8月30日、主演のウォンビン、今回が初来日というキム・セロン、イ・ジョンボム監督がパークハイアット東京で行われた会見に登壇しました。

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Q. シナリオを読んで本作品への出演を決めたそうですが、どこに惹かれましたか?
 
ウォンビン 「まず、タイトルに惹かれ、シナリオの1ページ目から最後のページまで興味深く読みました。アクションに注目される方が多いかもしれませんが、僕はテシクというキャラクターの内面に魅力を感じました。心の痛み、隣に住む少女との心のふれ合いがシナリオにうまく描かれており、テシクが伝える新しい愛がどんなものかが表現されていると感じ、出演を決めました」
 
Q. ウォンビンさんと共演して印象が変わりましたか?
 
キム・テシク 「最初、あまりよくわかっていなかったのですが、とても有名な方だと知りました。現場では、寒い時にブランケットをかけてくださったり、お腹がすいた時に食べ物を持ってきてくださったり、とても優しく、いろいろ気を遣っていただいたので、順調に撮影が進みました」
 
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ウォンビン 「実は、一緒のシーンは多くなく、現場で顔を合わせることが少なかったのですが、セロンさんは観客に真実を伝える演技ができる、すばらしい女優さんだと思います。撮影ではあまり面倒をみてあげる機会がなかったので、プロモーションの時こそ!と思っていたのですが、なかなかうまくいかないものですね(笑)」
 
Q. おふたりをキャスティングした理由は?
 
イ・ジョンボム監督 「映画『母なる照明』のウォンビンさんを拝見した時、これまでのイメージと全く違っており、除隊して男として成長した姿を見ました。俳優として、さらに変身できる可能性も感じました。『アジョシ』のテシクは男性的で暴力的な面、子供に対する愛情と子供と心を通わせる優しさ、二面性を持つキャラクターですが、ウォンビンさんなら、その両方を表現できると考え、オファーしました。また、セロンさんは、まだ小さいけれど、すばらしい女優さん。ふたりの長所が溶け合って、すばらしい作品になったと思います」
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Q. バリカンで長髪を短くするシーンはどんな心境で演じましたか?
 
ウォンビン 「テシクは以前、特殊要員として任務についていた時、短髪にしていたんです。あのシーンは、髪を刈ることで、以前の自分に戻る決意を表現しています」
 
Q. テシクを演じる上で、気を付けたことは?
 
ウォンビン 「どんなに暗いシーンでも、何か希望を伝えたいと思っていました」
 
Q. アクションの訓練は大変ではなかったですか?
 
ウォンビン「この作品のようなアクションシーンは今まで経験したことがないので、苦労より楽しみながらできました。また、アクション監督がテシクというキャラクターをよく理解してくださっていたので、やりやすかったです。演技と並行してアクションのトレーニングを積むのはちょっと大変でしたが、ケガやアザができるのは当然のことだと思っていたので、気になりませんでした」
 
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Q. 目標とする女優さん、これから目指すものを教えてください。
 
キム・セロン 「尊敬している女優さんがたくさんいるので、具体的にこの方、と選ぶことはできませんが、深みのある俳優になりたいと思っています。顔がきれいだから注目されるのではなく、リアリティーのある演技ができる俳優が目標です。そのためなら、自分を捨てても演技にのめり込みたいです」
 
Q. 日本では子役さんたちが人気ですが、日本からオファーがあったらどうしますか?
 
キム・セロン  「今はちょっと、わかりません……」
 
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Q. アジョシは「おじさん」という意味ですが、このタイトルに対する思いは?
 
イ・ジョンボム監督「韓国でもアジョシは、あまり前向きなイメージはなく、結婚してお腹が出た男性というイメージなのですが、ウォンビンさんが演じて前向きな意味に変わった気がします。このタイトルには、血のつながりのない、何の関わりもない人間でも少女を救うことができるんだという意味をこめています」
 
ウォンビン 「まだ、アジョシにはなりたくないです(笑)。でも、この作品を通じて、男女の愛だけではなく、大人と少女の愛もあり得るんだと知り、新しい愛を理解しました」
 
キム・セロン 「ウォンビンさんは、おじさんと言うよりお兄さんという感じかもしませんが、どの作品でも、現場ではその役柄でお呼びすることにしているので、今回はウォンビンさんのことを、アジョシと呼んでいました」
 
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この日の夜、新宿バルト9で行われた舞台挨拶にも揃って出席した3人。全身ブラックでスタイリッシュにまとめたウォンビンは満員の客席から沸き起こる大きな悲鳴と歓声の中、「こんばんは お会いできて嬉しいです。なかなか会いに来られず申し訳なく思っていましたが、みなさんが変わらず会いに来てくださることに本当に感謝しています」と挨拶。キム・セロンは「一生懸命撮ったので楽しんで観て下さい」、さらにイ・ジョンボム監督は「韓国と同様、日本でもこのように大勢に応援していただいて嬉しい」と続けました。

 

映画の中には、ウォンビン演じるテシクが営む質屋にキム・セロン演じるソミがMP3プレイヤーを預けにくる物語の鍵となるシーンがあるのですが、ウォンビンによると「撮影の時、MP3に音楽が入っていなかったので、聴いている演技をしました」とのこと。すると、イ・ジョンボム監督が「実は、映画のエンディングは日本のユニット FreeTEMPOの『SkyHigh』という曲にインスパイアされて決めたんです。MP3にも、この曲が入っている設定でした」と秘話を明かしてくれました。

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ウォンビンは会場いっぱいのファンを前に「胸がいっぱいです。(劇中の少女ソミのように)すべてをかけて、みなさんを守ってあげたい気持ちです……。『アジョシ』という映画が、みなさんにとって新しい映画になってくれたら嬉しいです」と締め、その後なんとフォトセッションで一行が客席の通路に移動! 嬉しいサプライズに客席が大興奮、大盛り上がりの中、撮影が行われました。 
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映画『アジョシ』は韓国のアカデミー賞と言われる大鐘賞8部門にノミネート、ウォンビンが主演男優賞を受賞するなど、韓国の主要映画賞を軒並み受賞した話題作。待望の日本公開は9月17日より。全国でロードショーされます。上映スケジュールの詳細は公式ホームページでご確認ください。

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◆『アジョシ』公式ホームページ http://ajussi2011.jp

 
<STORY>
悲しみを抱えて生きる男テシク、隣に住む孤独な少女ソミ。
誘拐されたソミを救うため、テシクはこの世で最も深い闇へと踏み込んだ──
 
テシク(ウォンビン)は、自ら孤独を選んだ。都会の片隅で質屋を営み、世間を避けるように生きている。過去のある事件が、彼から夢も希望も、未来すらも奪ったのだ。テシクの隣に住む少女ソミ(キム・セロン)は、いつも一人ぼっちだ。クラブダンサーの母は、娘の世話よりも自分の暮らしに忙しい。ソミはテシクを“アジョシ(おじさん)”と呼び、ただ一人の友だちとして慕っていた。ある日、麻薬密売に巻き込まれた母親と共に、ソミは犯罪組織に誘拐される。ソミを救出するために組織を追うテシクは、その背後に隠された恐るべき真実を知る。愛する者を二度と失いたくない──テシクはソミを守り抜くと決意するのだが──
 
 



 

 

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