2012年12月27日、台北市内のシャングリラ・ファーイースタンプラザで、ジェイ・チョウ(周杰倫)が自身12枚目となるアルバム『十二新作』のリリース記念記者会見を開きました。アジアを代表するスーパースター、ジェイの会見だけあって、会場にはものすごい数のテレビカメラとスチールカメラがずらり。アジアのみならず、欧米メディアの姿も見かけられました。
アルバムのタイトルに含まれる「12」という数字は、すべての基本。1年は12カ月。時間も12時まで。東洋の干支、西洋の星座ともに、その数は12。ジェイにとっては、デビューから12年、12枚目のアルバム。12という数字に大きな意味を見出したジェイは、今回のアルバムの収録曲を12曲にし、CDの予約開始日を2012年12月12日に。彼のこだわりが詰まった作品になったようです。
会見は、アルバム収録曲「比較大的大提琴」に乗せて踊るダンサーがジェイを迎え、華やかにスタート。司会のタオズ(陶子)の質問に答える形で、多くの楽器を操るジェイが今回、ダブルバスを再度練習して曲作りに活かし、「比較大的大提琴」のMVでも演奏の模様を披露していることなどを明かしました。
会場のスクリーンでキョンシーのような動きをするユーモラスな宮廷ダンスを取り入れた「公公偏頭痛」のMVを放映した後は、MVと同じ装束に身を包んだ「公公(宦官)」がジェイへの献上品を持って登場。1つは最近8パックの腹筋を披露したジェイにちなんで「8つに割れた鶏の丸焼き」、もう1つは多忙な彼に体力をつけてもらおうということで羅漢菓や紅棗などの盛り合わせでしたが、ジェイのリクエストで2人の「公公」がMVのようなダンスでステージを歩き、大いに盛り上がりました。
次に挨拶に立ったのは、ジェイと二人三脚で歩んできたJVRの楊峻栄(JR)総経理。「ジェイの成功は持って生まれた才能だけでなく、努力と頑張りの賜物」と語り、「数ヵ月で8パックの腹筋を完成させるため、映画の撮影、作曲、レコーディング、MVの撮影、編集と超多忙な日々の中、毎日3時間トレーニングを続け、しかも食事は茹でた野菜だけだったんですよ」と明かしました。そして「どうしてそんなに頑張れるんだ?と聞くと、どんな答えが返ってきたと思いますか? なんとそれは『だって僕はジェイ・チョウだから』でした」。この時はメディア席でもヒュー!と大きな歓声が。横に立って少し照れた様子でそれを聞いていたジェイの姿が印象的でした。
この後、『十二新作』の予約枚数が20万枚を越え、アジア各地で軒並みチャート第1位を獲得したことが報告され、それをお祝いする氷の彫刻がステージへ。記念写真の後、シャンパンで乾杯となりました。
囲み会見では、アジアのミュージックシーンを牽引する立場として「CD市場はかつてのように盛況ではないけれど、だから創作活動をやらない、というのはいけない。ミュージシャンはこれからも頑張って良い作品を制作していかなくては!」と発言。また、「2013年に願うことは健康。最近は持病の強直性脊椎炎が悪化し、時々発作が起こって、80歳の老人より動けなくなる(苦笑)」と心配な話も飛び出しましたが、2013年も映画「天台」のプロモーションにコンサート、充実した1年になりそうなジェイ。その活動から目が離せない日々が続きそうです。日本盤アルバムの発売にも期待したいものです。
◆「ジェイ・チョウが北京で『天台』の記者会見」の記事はコチラから。