韓国で3度の再演を重ねた人気ミュージカル『三銃士』がいよいよ日本上陸。フランスの文豪、アレクサンドル・デュマの原作が持つ魅力を損なわないよう大胆なアレンジを加え、息もつかせぬスピーディーな展開、銃士たちのダイナミックなアクション、出演者の抜群の歌唱力など見どころの多い本作ですが、もう1つの楽しみが豪華な出演者。主人公のダルタニャンだけでも『Jack the Ripper』の公演も記憶に新しいオム・ギジュン、2AMのチャンミン、2PMのJun. K、日本公演限定でFTISLANDのスンヒョンのフォースキャストが実現。公演日程とキャスト表を手に、観覧日を迷うファンも多いのではないでしょうか。
6月25日、キャストを代表して写真の6人が制作発表会見に出席、ミュージカル『三銃士』の見どころなどを語ってくれました。(左からキム・ボムレ、キム・ミンジョン、Jun. K、オム・ギジュン、シン・ソンウ、ミン・ヨンギ)。
韓国公演の模様がVTRで紹介された後、仕事で来られなかったダルタニャン役のチャンミンとスンヒョンのビデオメッセージが流れ、6人が登壇。順番に名前を名乗り、よろしくお願いしますと簡単に挨拶をしていったのですが、最後のキム・ボムレが魅惑の低音を発した途端、あとの5人が必死に低い声を出してモノマネ。面喰ったキム・ボムレが「どうして? どうして?」と慌てると、満面の笑みの5人。場内も大爆笑で、フレンドリーな雰囲気のまま質疑応答が始まりました。
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Q. 日本初上演ですが、見どころを紹介してください。
オム・ギジュン: たくさんありますが、1つ選ぶとしたら、やっぱり剣術でしょうね。1幕、2幕では華やかでカッコいい剣術シーンがたくさん登場します。
Jun. K: 男同士の篤い友情ではないでしょうか。男たちの火花が散るような熱い眼差し、身のこなしをご覧になって、好きになってしまう人続出かもしれません。
シン・ソンウ: お二人のおっしゃる通り、男の友情と殺陣のシーンが素晴らしいんですが、私が演じたアトスのシーンも秀逸なので、自分のシーンを挙げたいですね。アトスとミレディーの過去の回想シーンとか…。
キム・ミンジョン: 舞台の展開が華やかで、おもしろい。あとは、皆さんがおっしゃった通りです。
キム・ボムレ: じっと観るというより、一緒に参加して楽しめる作品。出演者と観客の一体感も見どころじゃないでしょうか。
ミン・ヨンギ: 僕はアラミス役なので、アラミスのシーンと申し上げておきましょう(笑)。何と言っても、アラミスは三銃士の華ですので。
Q. ダルタニャンを演じる点で気を付けていることは? ほかのキャストのダルタニャンは参考にしますか?
オム・ギジュン: 私は38歳、劇中のダルタニャンは18歳なので、いかに若く見せるかに気を遣い、老けを感じさせない演技を心がけています(本人も会場も爆笑)。ダルタニャンを演じるあとの3人は僕ほど老けておらず、若く見せる必要がないため参考にはしていません(笑)。
Jun. K: 僕にとって初めてのミュージカル。オム・ギジュンさんの舞台を生で観たり、映像で拝見したりして勉強しました。
オム・ギジュン: 僕のを観ると、老けたダルタニャンになっちゃうよ(笑)。
Jun. K: とんでもない! 舞台狭しと動き回って、若々しいダルタニャンでしたよ。本当に勉強になります。まだまだ経験不足ではありますが、一生懸命頑張ります。
Q. アトスの役作りについて教えてください。
シン・ソンウ: これといって特別な役づくりはしていません。半分以上は自分のありのままを出して演じています。
Q. アトラス役のおふたりは、いかがですか?
キム・ミンジョン: 僕もJun. Kさんと同じで、ミュージカルに関しては新人ですので、与えられた台本にある指示通り演じることで精一杯です。
ミン・ヨンギ: アラミスはロマンチストで、恋多き男。おっと、私のことじゃないですよ(笑)。元オペラ歌手という経歴を持つんですが、この作品ではその部分をクローズアップする演出になっています。何しろ、三銃士の華ですので、しっかり頑張りたいです。
Q. ポルトスは3枚目の役どころですね。
キム・ボムレ: そうですね。『Jack the Ripper』とは180度違って、『三銃士』の一番コミカルな部分を担当しています。言葉の問題があるのが心配なんですが、心をこめてきちんと演じれば、可笑しさが伝わり、ふっと笑いがこぼれる。そんな力のある作品ですので、わざと笑わそうとはせず、丁寧にしっかりと演じることを心がけたいと思います。
Q. 日本の印象をお聞かせください。
オム・ギジュン: 昨年も『Jack the Ripper』の公演で来日したんですが、日本のお客様は本当に集中して観てくださって、韓国とは少し雰囲気が違うと感じました。
Jun. K: 2PMとして公演すると感じるのですが、日本は公演文化が発達してして、皆さんが礼儀正しく、いろんなことを守ってくださり、集中して観てくださるので感動します。そして、日本は食べ物がおいしい! 特に大トロが美味ですねー。
シン・ソンウ: 2006年頃からドラマのプロモーションやコンサートで来日していますが、日本のファンの皆さんは私に大きな信頼を置いてくださり、それを肌で感じることができるので、頑張ってこられました。お会いするたびに感謝の気持ちを持ちます。応援に応えるため、良い作品をお見せしなくては、と思っています。
キム・ミンジョン: 韓国も人情の篤い国ですが、日本も同じぐらい情けが篤い国です。そして、生ビールがおいしい! だから日本が好きです。
ミン・ヨンギ: 僕も何度か来日していますが、皆さんおっしゃる通り、お客様の集中度がすごく、情熱的です。舞台に立つとエネルギーをもらえます。
キム・ボムレ: 実は昨年『Jack the Ripper』の初日が終わった時、公演中に韓国のような熱い反応がなくて、失敗したと思ってしまったんです。でも、エンディングの後、10分以上拍手が鳴りやまず、俳優が舞台を降りても拍手が止まなかった。もう一度カーテンコールをやったほうがいいんじゃないかとバックステージで話し合うぐらいでした。韓国とは反応の仕方は違っても、熱い反応を示してくださるんだと知って感動しました。あ、ちなみに私のお気に入りはラーメンと牛丼です。
オム・ギジュン: (さっき言い忘れましたが)私はガンダムが好きです!
Q. 日本のファンにメッセージをお願いします。
オム・ギジュン: とても愉快な作品ですので、一緒に手拍子を打って楽しんでください!
Jun. K: ミュージカル『三銃士』で僕の男らしいところをお見せします。注目してください。きょうは来てくださってありがとうございます(すべて日本語)。
オム・ギジュンとキム・ミンジョンを中心に: 一生懸命覚えてきただろー(笑)
Jun. K: (ひたすら頭を下げ)最後の挨拶だと思って、用意してきたものを言っちゃったんですよー。
シン・ソンウ: 劇中では礼儀正しいダルタニャンを演じていますが、(ひとりだけ日本語で決めた)Jun. Kさんご自身は礼儀がありません(と爆笑を誘った後、口調を改めて)。この『三銃士』は初演から5年ほどたちますが、オム・ギジュンさん、ミン・ヨンギさん、キム・ボムレさん、そして私の4人は初演からのメンバー。それぞれのキャラクターに俳優自身の個性がよく投影されています。たとえばキム・ボムレさんはおもしろい方なので、コミカルな役がよく似合います。アラミス役のミン・ヨンギさんは、普段からカッコつけたがるところがあるし(笑)、オム・ギジュンさんは僕達3人を観ながら、勝手にやってろと見守っている感じです。この作品をミュージカルだと思わないで、遊びに来たという気持ちで楽しい時間を過ごしていただければ幸いです。
キム・ミンジョン: シン・ソンウ先輩がいい話をたくさんしてくださったので、僕は短く。この作品は韓国でとても愛されているミュージカル。共演者と一緒に汗を流して良いものをお見せし、日本でも愛されるミュージカルにしたいです。
ミン・ヨンギ: 日本では同タイトルの別のバージョンが先にあったと伺いましたが、きっとずいぶん違うと思います。私たちならではの『三銃士』を楽しんでください。
キム・ボムレ: 『三銃士』のテーマは「正義は必ず生きている」なんです。最近、韓国では犯罪も増え、情けも前ほど篤くなくなりました。日本でも似たようなことがあるんじゃないでしょうか。だからこそ、今この作品を観て、正義とは何かと考え、一緒に素晴らしい社会を作っていけたらと願っています。
Q. 日本滞在中に楽しみにしていることは?
キム・ミンジョン: 以前、冬の札幌でMVを撮影したことがあるので、今回時間があれば札幌を訪れてみたいですね。
シン・ソンウ: バイクが好きなので、バイクをレンタルして日本を走ってみたいと思っていましたが、スケジュールがいっぱいで無理のようです…。
Jun. K: キム・ボムレさんのお好きな牛丼とラーメンを皆さんと食べ、オム・ギジュンさんのお好きなガンダムを買いに行って、キム・ミンジョンさんがお好きな生ビールを飲み、僕の好きな大トロを先輩方と食べる。これが最高じゃないでしょうか(笑)。先輩がた、ほかにお好きなものはありますか?
シン・ソンウ: (さっきの発言を取り消し)本当に礼儀正しいダルタニャンだ!
オム・ギジュン&キム・ボムレ: 残念ながら、どこかに行く余裕がないですね。
ミン・ヨンギ: 私もです。子供が17カ月になったので、できればディズニーランドの近くにホテルをとり、連れていきたいと思っていたのですが。
期待が高まるミュージカル『三銃士』の公演概要は次の通り。いろんなキャストの組み合わせがありますので、オフィシャルHPでじっくり検討してお越しください。
CECILE presents 三銃士(MUSICAL THE THREE MUSKETEERS)
公演期間: 2013年8月10日(土)~8月24日(土)
場所: Bunkamura オーチャードホール
オフィシャルホームページ: http://www.musical-3jushi.com
主催: M Musical Art/ローソンHMVエンタテインメント/女性チャンネル♪LaLa TV/Quaras
制作: Musical Art
特別協賛: cecile