キム・ダヒョン~韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク~リハーサル&記者会見

 「韓国ミュージカルの素晴らしさを一人でも多くの方に知っていただきたい」というコンセプトのもと、音響の優れたクラシックホールで俳優の歌声をしっかり届けるため、伴奏はアコースティック楽器のみとし、「音楽クオリティの高いイベントを提供する」ことを目的とした韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク。その第1弾には、『Jack The Ripper』『太陽を抱く月』など様々な作品に出演、『ウェルテルの恋』では日本公演にも参加した本格派ミュージカルスター、キム・ダヒョンが選ばれ、美しい歌声を披露しました。10月11日(金)、ヤマハホールで開催された本公演前のリハーサルと記者会見の模様をお届けします。 

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ピンストライプのダブルのブラックスーツはスタイルの良いキム・ダヒョンの身体にぴったりと合い、スカーフタイと揃いのポケットチーフのアクセントが効いています。美しい立ち姿で、ピアノの演奏とともに静かに『足を踏み出すことができなければ』(From『ウェルテルの恋』)を歌い始めたキム・ダヒョン。続く『The Origin of Love』(From『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』)では、アコースティックギターとパーカッションのリズムに乗り、その見事な歌に自然と拍手が沸き起こりました。
 
――リハーサルで披露した2曲について教えてください。 
1曲目は『ウェルテルの恋』から『足を踏み出すことができなければ』。1月に日本で公演した作品で、その時の思いが残っている曲なので選びました。2曲目は『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』から『The Origin of Love』。韓国で100回以上出演した作品です。また、僕自身いろいろと考え、悩み、特に20代の時には性のアイデンティティーについて悩み、たくさんの涙も流しました。そういった思いから、この作品の曲を選びました。
 
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 ――今回はミュージカルではなくコンサートという形でステージに立ちますが、今の心境は? 
とてもワクワクしています。今日のために韓国で準備しながらも、本当に日本でコンサートをするのだろうかとこの会場に来るまで実感がなかったのですが、こうして今、取材記者の方々を前に話をしていると、ようやく実感が湧いてきました。今日は自分でもとても期待してきた公演ですし、意味のあるコンサートだと思っています。以前「YADA」というグループで活動していた時から一度日本でコンサートをしたかったのですが、ついにこの日が来たという思いで非常に嬉しく思います。このあとのコンサートでは皆さんと一つになって楽しみたいです。
 
――今回のコンサートの選曲の基準は? 
まず、『ウェルテルの恋』は日本でも観てくれた方が多くいらっしゃるので選びました。『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』からも何曲かありますが、役柄について深く研究し、日本の『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』も観ましたので。韓国と日本ではこの作品に対する解釈も違っていたので、新鮮な驚きがありました。韓国の『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』では私が演じたヘドウィグが一番美しいと自負していますが(笑)、日本でどのように観て頂けるか気になっています。また、それ以外にもKBSの『不朽の名曲』で歌った曲も披露します。
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――今年は『ウェルテルの恋』『Jack The Ripper』『太陽を抱く月』と話題作に続けて出演されていますが、ミュージカル俳優としての思いを聞かせてください。 
ずっとミュージカル俳優になることが夢だったので、今このように活動していることが夢のようです。ミュージカルというのは総合芸術で、ライブで歌い、踊り、すべてのものを一度に観てもらえるという魅力があります。自分もステージで楽しみながら、観客の皆さんと呼吸を合わせて、共感していくことができたらいいなと思っています。日本でこうやって活動出来ることも嬉しいし、自分がこれから発展していくきっかけになると思います。
韓流というと、ドラマの俳優や映画スター、K-POPの歌手の方々の公演がメインだと思いますが、ミュージカル俳優がこのように日本に来られるのは驚くべきことだと思います。このご縁に感謝し、一生懸命活動していくことで恩返しをしたいと思います。
 
――今後日本でどのような活動がしたいですか? 
私は日本がとても好きなので、今度は韓国のミュージカル作品だけでなく、日本のミュージカルにも出演してみたいです。CDもミュージカル曲だけでなく、違うジャンルの曲で、ショーケースなどもやれたらいいなと思います。
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――歌ってみたかった曲がセットリストに入っているそうですが、それは何ですか? 
やってみたかった作品は『レ・ミゼラブル』のマリウス役です。20代の役なので30代の私にはできないかなぁと思いますが、外見だけは20代と言われるんですよ(笑)。それで、『レ・ミゼラブル』から『Empty Chairs at Empty Tables』を歌います。
 
――いよいよ本番ですが、ミュージカルに出演する時とは違う気持ちですか? 
そうですね、実は今日はどうしたらいいのかわからないんです。ミュージカルは演技したり動きがありますが、今日はあまり動くことはなく歌だけなので。ただ、今日はマイクなしでも声を伝えられるような素敵なホールなので、今日歌う曲の何曲かはマイクを使わずに自分の生の声をお聴かせしたいと思っています。そして、小さな舞台なので観客の一人一人とアイコンタクトを取りながら行えたらと思います。
 
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 ――最後に一言ご挨拶をお願いします。 
今日は忙しい中、来てくださって本当にありがとうございました。これからも頑張って活動していきますのでよろしくお願い致します。 
 
なお、この韓国ミュージカル俳優コンサート&トークはマンスリー企画となっており、第2弾はキム・ジェボム、第3弾にはキム・スンデ&チョン・ドンソクが予定されています。
 
 

 

 


 

 

 

 

 

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