1931年、日本統治時代の台湾から甲子園に出場して決勝にまで勝ち進んだ、日本人、漢人(中国大陸から移住)、台湾人(大陸から移住した漢人)、台湾原住民による「嘉義農林学校野球部」<KANO>の活躍を描いた、実話をもとにした映画『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』が1月24日公開されます。アジアンハナではプロデューサーのウェイ・ダーション、マー・ジーシアン監督にインタビューさせていただきましたのでお届けします。
左からウェイ・ダーションプロデューサー、マー・ジーシアン監督
~近藤監督を演じた永瀬正敏さんをオファーした理由と印象は?
マー:キャスティングするにあたり、近藤監督がとても重要でした。日本の俳優さんたちをたくさんリサーチしました。その中で永瀬さんがいいと思ったんです。永瀬さんは仕事選びに厳しいと聞きましたし、納得いかないとオファーを受けないということで長い交渉を続け、永瀬さんのデビュー30周年の記念作品として出演してくださると聞いたときは大変光栄に思いました。永瀬さんは台湾では知られている俳優さんではないのですが、永瀬さんならいけると思いました。
~近藤監督の妻をされた坂井真紀さんオファーした理由と印象は?
マー:成功した人には必ず内助の功がいると言われています。坂井さんはウェイさんの奥さんに雰囲気が似ていたので選びました。ウェイさんに坂井さんの写真見せたら喜んでくれました。坂井さんは情感があり、すばらしい演技をしてくださいました。お二人は仕事には厳しいのですが、プレイベートでは優しい兄と姉でした。
~撮影するにあたって一番大変だったことは?
ウェイ:野球の試合の撮影は本当に大変でした。6割~7割が野球場での撮影でしたが、野球の試合はゆっくり進んで、1球いきなり打ったことで試合の速度が速まります。撮影のコントロールが大変ですね。ワンカットに1人しか映らないので、どうやって映そうかと
たくさん撮影しました。5ケ月の撮影で3分の2は球場での撮影でした。ここに転がってほしい、打ってもらいたくても、なかなかうまくいかなかったですね。
マー:その通りなんです。野球シーンはとても難しくて、ウェイさんが撮影現場に来ると早く撮らないといけないとプレッシャーでした。野球シーンはしっかり撮り、観る人に説得力を与えなければいけません。嘘っぽくならいように撮影するためには一生懸命でした。
~前作などでも感じましたが、プロモーションが上手いと思いますが、ウェイさんが企画されたのでしょうか?
ウェイ:宣伝チームは僕がコンセプトを示すと、チームが埋めてくれます。前の2作(「海角七号」、「セデック・バレ」は台湾の観客の心に期待感を植え付けることが出来たと思います。この映画のプロモーションをどうやるか考えていた際に、列車に乗ってきてロータリーになっている噴水広場までパレードしたところ撮影して、プロモーションで再現しようとひらめきました。そして実際の球場が嘉義の市営球場になっているし、当時噴水広場があったところに呉明捷の銅像を建てたらどうかと提案し実現もしました。嘉義こそが台湾野球の発祥の地だと思いましたからね。また、実際の球場で上映すれば、そこに立っていたという臨場感や感動があると思い、球場で上映会をさせていただきました。やはり感動していただくプロモーションが目的です。
~日本語のセリフを吹き替えにしなかった理由は?
マー:1930年ごろの統治時代はまだそんなに日本語がうまくなかったと思います。1940年代になると皇民化したので日本語教育が進みました。僕のおじいさんやおばあさんは日本語教育を受けているので流暢に日本語をしゃべりますが、昔の日本語なので何を言っているかわかりません(笑)。
~嘉義市の街並みや田園風景が魅力でした、嘉義市のおすすめスポットや食べ物を教えて下さい?
マー:嘉義市は日本統治時代の建築がたくさん残っています。その建物を借りて、少し変えてそこで撮影もしました。映画でロータリーになっている噴水広場があるところは今は呉明捷の像が立って、多くの観光客がそこで記念撮影をしています。1931年時代の田園風景は今は少し変わっていますね。阿里山への登山口でもあります。文化遺産、美味しいものがたくさんありますので、観光にぴったりです。
ウェイ:嘉義市や台南は八田 與一が作った嘉南大圳があります。嘉義市は台北から台湾高速鉄道で2時間でいけますよ。最近は嘉義のロケ地めぐりツアーなどもあります。
マー:食べ物は美味しいものがたくさんあります。現地ガイドさんが本当においしいところを知っています。老舗は朝から満員なほどです。古い製法のアーモンドティーのお店もあります。大通りより横道に入ったほうが美味しいお店があったりします。七面鳥ご飯もおいしいですよ。
ウェイ:台湾南部に行くと美味しいものは朝食にあります。早起きして朝食に行くことをおすすめします。
俳優もされていたという長身のマー監督、以外とお茶目なウェイ監督のインタビューはつきなくて、もっともっとお話しを聞いていたかったです。
映画『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』は1月24日公開となります。海を越えた感動の絆をその目でぜひご覧ください。
映画「KANO~1931 海の向こうの甲子園~」
日本統治下の1931年、台湾代表として全国中等学校優勝野球大会に出場し、準優勝を果たした嘉義農林学校(通称:嘉農=かのう)野球部の実話を描いた台湾映画。
「海角七号 君想う、国境の南」や「セデック・バレ」2部作など、日本統治時代の台湾を舞台にした作品で大ヒットを生み出してきたウェイ・ダーション監督が製作、「セデック・バレ」にも出演した俳優マー・ジーシアンが初監督を務めた。1929年、嘉義農林学校の弱小野球部に、日本人の監督・近藤兵太郎がやってくる。
甲子園進出を目指すという近藤の下、厳しい練習に励む部員たちは、次第に勝利への強い思いを抱くようになる。そして31年、台湾予選大会で大躍進し、常勝校を打ち負かして台湾代表チームとして甲子園へ遠征した嘉農野球部は、決してあきらめないプレイスタイルで日本中の注目を集める。
野球部監督・近藤役で永瀬正敏が主演し、大沢たかお、坂井真紀ら日本人キャストも多数出演している。
出演:永瀬正敏、坂井真紀、ツァオ・ヨウニン/大沢たかお
主題歌:Rake、中孝介、ファン・イーチェン、スミン、ルオ・メイリン(EPICレコード)
製作総指揮:ウェイ・ダーション
監督:マー・ジーシアン
脚本:ウェイ・ダーション、チェン・チャウェイ
プロデュサー:ウェイ・ダーション、ジミー・ファン
2014/台湾/185分/制作会社:果子電影有限公司(ARS Film Production)/配給:ショウゲート/宣伝:ヨアケ/(C)果子電影
★公式サイトhttp://kano1931.com
★公式twitter @KANO1931
★公式facebook https://www.facebook.com/Kano.japan
2015年1月24日(土)新宿バルト9他全国公開
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